20年ほどNECの19インチラックに収容されたサーバ機で運用していたFAXサーバを変更いたしました。
基本的に、図面・車検証などの各種書類をFAXでお送りいただくため、FAXサーバで受信後、ネットワークに接続されたレーザープリンタで出力と同時にPDFをメール送信しています。
これにより、外出先でもスマホやノートPCにてFAXの確認ができ、強度検討書の作成などの大幅な時間短縮が可能になります。
この環境は変更せず、システムエンジニアとしてできる限りコンパクト化・省電力化を行いました。
今回使用したのはシングルボードコンピュータと呼ばれる超小型のコンピュータで、主に学習用や組み込み機器用に使用されているものです。
その中でも人気のあるRaspberry Pi(ラズベリーパイ)を使用してみました。
ハードウエア的には、Raspberry PiにUSBモデムを接続しただけです。
microUSB電源コード —- ラズパイ本体 —- USBモデム —- 電話回線
たったこれだけの接続です。Linux系OSの経験がある方には想像がつくと思いますが、設定などはすべてSSHでのリモート接続で行うため、モニターもキーボードもマウスも不要です。
Raspberry Piには有線LANも装備されていますが、無線LANも搭載されているため、受信したFAXは無線LANでWiFi接続されたプリンタへ出力とメール送信を行っています。
とりあえずFAXサーバの電力はUSB電源で賄えるようになったため、大型のUPS(無停電電源装置)が不要になり、モバイルバッテリー等での代用が可能になりました。
19インチサーバラックの半分はAPCのUPSで埋まっていますが、ファイルサーバはクラウド化にするなど、徐々に減らし最終的にはラック撤去を目指しています。